まず背筋をビシッとさせる➡︎集中力がつきます
目次
私は、子どもの後ろ姿を見れば、その子の能力、性格がわかります。
積極的な子どもなのか、消極的な子どもなのかも、すぐにわかります。
とくに成績が良い子なのか、それとも伸び悩んでいる子なのかは、一目でわかります。
テストの点数を見るまでもありません。
授業中の後ろ姿を眺めれば、だいたい推測がつくのです。
これは私の経験則です。
私はこれまで、不登校児から、
全国模試で日本一の成績を取るような優等生まで、
多くの子どもを立ち直らせてきたり、育ててきました。
その経験から、後ろ姿を見れば、その子の能力や性格がだいたいわかる・・・・と言うこと
ができるのです。
別に私に特別な眼力があるわけではありません。
長年、子どもの受験指導にたずさわってきた経験から、後ろ姿を見ただけでその子の成
積がだいたいわかるようになったのです。背中というのはとても雄弁で、子どもの心理状
思をとてもよく表しています。
背中を見れば、いろいろなことがわかります。
はっきり言いましょう。
類杖をついたり、机に寝るような体勢になったり、そわそわと落ち着きがないなど、
机に向かうときの姿勢が悪い子は、あまり成績が良くありません。さらには、授業中に歩き
回ったり、一つのことに集中できないなど、問題行動を起こしやすい傾向にあります。
逆に、背筋をピシッと伸ばした姿勢で机に向かっている子は、成績も良く、問題行動を
起こすこともありません。
たかが姿勢と思われるかもしれません。
しかし、これはたいへん重要なことなのです。
だらけた姿勢で集中することは、無理
なのです。
あなたにも経験があるでしょう。
家事でも仕事でも何かに集中して、
ある一定の時間内に
終わらせなければならないとき、
背筋が伸びていない、
だらけた姿勢でやるでしょううか?
そんなことはないはずです。
集中しなければならないときは、自然と背筋が伸び、
良い姿勢になっているものです。
勉強するときに
「だらけた姿勢」をしているのは、
勉強に集中していない証拠です。
集中して勉強をしていなければ、
成績だって伸びるはずがありません。
言うまでもなく、心と体は密接につながっています。
姿勢や動作を変えるだけで、感情や思考も変わってきます。
だらしない姿勢だと、だらしない思考になります。
イキイキとした動作をしていると、
イキイキとした感情、思考になります。
また、どんな世界でも超一流になるには、
正中線(頭頂から垂直におろした線)を立てた姿勢の良さが必要になります。武道の世界でも、茶道の世界でも、書道の世界でも、ソロバンの世界でも、将棋の世界でも「最高のパフォーマンスをするには良い姿勢」が必要不可欠なのです。このことは何を意味するのでしょうか。
「姿勢がゆるむと心もゆるむ」
ということだと思います。
良い姿勢は、心を正し、集中力を高め、
真剣に物事に取り組む「型」なのです。
あなたは、こう思うかもしれません。
と…………
私は、あえてこう言いましょう。
「体の姿勢」を正しくするだけで「学力」が伸びます!
まったく関係のなさそうなものが、じつは密接に関係している。
私がそのことに気づいたのは、
学習塾の講師になって指導を始めてしばらくたったころのこととした。
「成績の良い子」「教師の言うことをまじめに聞く子」に、一つの共通項を発見したのです。
みんな、普段の生活態度がきちんとしているのです。
それから子どもたちの様子をよく観察してみると、「成績の上がらない子」「なかなか言
ことを聞かない子」ほど姿勢が悪い、ソワソワしているなど、要はだらしがないのです。
私は確信しました。
そこで私が指導する塾の教室では、勉強を教えるだけではなく、「いい習慣づくり」をするための指導を始めました。
すると、驚くべき変化が起きました。
子どもたちの成績が劇的に伸びるようになったのです。まさしく 「劇的に」です。
「算数や国語の時間を減らしてまで、いい習慣づくりなんかに時間を割いて、本当に効果があるのか」と思う方もいるかもしれません。
実際、私たちの塾が、「いい習慣づくり」に取り組みはじめたとき、「そんな習慣なんか
より、もっと得点をアップさせるためのテクニック指導に、時間を取るべきではないか」
と考える親も少なくありませんでした。中には、それを理由に、私たちの塾から去ってい
た親子もいました。
しかし、これは長い間、教育現場にたずさわってきた私の「結論」です。
別に私が、理由もなく「いい習慣 作り」にこだわっているわけではありません。結果
を見れば、その効果は火を見るよりも明らかです。
不登校児が学校に通いはじめたり、「普通の学力の子ども」が難関校を突破するのは、
偶然ではありません。小手先の得点テクニックでは太刀打ちできないパワーが「いい習慣
づくり」にはあるのです。